シーバスリーガルはブレンデットスコッチウイスキーを代表するボトルで、日本でも広く浸透している人気ウイスキー。
最近では「ハートを、そそごう」というキャッチーなフレーズと共に、池田エライザさんが起用されたCMが流れていますよね。
スーパーなどでも見かけることが多く、多くの日本人に愛されているスコッチだと思います。
もちろんシーバスリーガルはとても飲みやすく完成度が高いウイスキーですが、個人的にお勧めしたいのは通常のボトルではなく、シーバスリーガルのミズナラ。
私も常飲しているウイスキーであり、飲みやすく比較的手に入れやすいのが気に入っています。
そんなシーバスリーガルミズナラの特徴や飲み方について、またこのウイスキーが好きな方におすすめのウイスキーについて、この記事では余すところなく解説をしたいと思います。ぜひ最後までお付き合い下さい。
ミズナラはハイボールにするとどんな料理にも合わせやすく、最高です。
シーバスリーガルのミズナラって何?
そもそも、シーバスリーガルミズナラのミズナラとは何でしょうか?
一言でいえば日本限定の特別なボトルで、名前の通り貴重なミズナラ樽を使って熟成されているのが大きなポイントとなっています。
ウイスキーの樽は「オーク樽」を使用するというのは聞いたことがある方も多いかと思います。
この「オーク」というのは日本語で言うところの楢(ナラ)や樫(カシ)の総称で、要するにドングリの樹です。古くから人々に利用され、様々な道具に加工されてきました。
微妙に種類が違うようですがオークはヨーロッパや北米でも生育し、ウイスキーの熟成樽として古くから使われています。
一方、ミズナラは日本とアジア北部にのみ生育する種類で、「ジャパニーズオーク」と呼ばれることもあります。
このミズナラを使った樽は第二次世界大戦中で物資が不足する中、樽不足に陥った日本で作られるようになったそうです。
これだけなら日本版のオーク樽というだけなのですが、実はミズナラ樽は年間流通量が非常に少なくとても貴重な樽なのです。
私が聞いたところによると、樽として使用されるミズナラは樹齢200年から250年の年月を要するものであり、年間に100個ほどしか世の中に出回らないとか。
先ほども述べたようにシーバスリーガルミズナラは日本だと割と手に入れやすいのですが、実は世界的に見ると貴重な樽を使用したおもしろいウイスキーなのです。
このように日本の風土に根付き、長い時間をかけて育まれた樽で熟成されたウイスキーはやはり日本人の口に合っている気がします。次は具体的な特徴を紹介します。
ミズナラってドングリなんですね。そんなに貴重な樽とは知りませんでした!
シーバスリーガルミズナラのラインナップと値段・評価
シーバスリーガルミズナラのラインナップは12年と18年、そしてユニティカスクという限定ボトルがあります。
個人的には12年がベースとなっており、18年はよりスパイシーさが強調されたボトル、ユニティカスクはよりフルーティーさと甘さが強調されたボトルと捉えていただくと理解しやすいと思います。
ちなみに値段の相場は12年が6,000円程度、18年が9,500円程度、ユニティカスクが5,000円程度という感じです。
国際的な品評会などでも幾つか賞を取っており、直近だと2020年にIWSC インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティションにおいて金賞を受賞しています。
日本だと割とどこでも手に入れやすいことや日本人に合った口当たりの良さが相まって、全体的に高い評価を受けています。
では、実際に味の方はどうなのでしょうか。以下では12年を念頭に置いて紹介したいと思います。
シーバスリーガルミズナラの特徴と味わい
香り
洋梨、オレンジといったフルーティーな香りが広がります。
若干アルコール特有の刺激を最初に感じますが、そのあとは蜂蜜とバニラアイスのような非常に甘くて良い香りがします。
味わい
まず一番最初に来るのはウッディな樽感、ヘーゼルナッツのような香ばしさと若干の苦み。とはいえミズナラカスクの特徴か全体的に柔らかい味わいで、そこまで強烈には感じません。
同時に蜂蜜のような甘味が広がってくることで、森の中にいるような感覚になります。
濃厚という言葉は当てはまらず、重たくないので飲みやすく感じます。
フィニッシュ
スパイシーな味わいが後に残るのが面白いです。また、若干の塩っぽさも感じる気がします。
全体的に後味はすっきりしており、長く口の中に残るという感じではありません。
色味
全体的な色味は薄目の琥珀色で、ウイスキーの中でも色味は強くない方です。
光に透かすと向こう側が良く見えるくらいの色味。いい意味で味わいの軽さが見た目から想像できる明るさをしています。
シーバスリーガルミズナラのおすすめの飲み方
上記はストレートでいただいた時の感想ですが、シーバスリーガルミズナラの真価はハイボールだと思っています。
ハイボールだとよりスパイシーさが強調され、炭酸の刺激と相まって爽快感が非常に感じられます。
脂っこいものはもちろんですが、和食や中華にも合いどんな食事にも合わせやすいのが特徴です。
よく行くアジアの多国籍料理屋さんでもミズナラハイボールがあるのですが、癖の強めな料理でも爽やかな刺激でリセットしてくれるので必ず頼んでしまいます。
強炭酸で作るソーダ割が個人的には一番のおすすめの飲み方です。
日本に根付いたミズナラを使っているだけあり、日本人に合ったウイスキーだと感じますね。
シーバスリーガルミズナラ好きにおすすめのウイスキー
シーバスリーガルミズナラのスパイシーな感じや甘い香りが好きな方に併せて試してほしいウイスキーを紹介します。
嘉之助シングルモルト
嘉之助は聞きなれない方も多いかと思いますが、日本の鹿児島県日置市にある蒸留所で作られているウイスキーです。
最近は大手メーカーではなく小さな蒸留所が手掛ける「クラフトウイスキー」に注目が集まっていますが、嘉之助はその中でも高い評価を受けています。
蜂蜜とバナナといった甘い香りと、スパイシーな味わいは癖になる方も多いと思います。世間的にはそこまで認知されていませんが、ぜひ試してほしい1本です。
シングルモルト嘉之助の評価をレビュー。定価に見合った美味しさなの?>>
グレンフィディック12年
洋梨や青りんごを彷彿とさせる味わいが特徴のシングルモルトウイスキーです。
こちらもシーバスリーガルミズナラと同様にハイボールにすることによって爽やかに楽しむことができ、割と料理にも合わせやすいと思います。
ウイスキーも値上がりが続いていますが、安い時だとまだ4,000円~4,500円台で買えることもあり、コスパよくおいしいウイスキーを楽しみたい方には強くおすすめします。
グレンフィディック12年の評価とおすすめの飲み方を語ってみた>>
ジョニーウォーカーレッドラベル
いわゆる「ジョニ赤」です。
今はどこでも手に入るウイスキーで新鮮味はないかもしれませんが、ハイボールにするならこちらが一番と考えている方も多いです。
スパイシーさに加えてタリスカー由来のピート感(燻したような香り)があり、スッキリと飲むことができます。改めてシーバスリーガルミズナラと飲み比べてみると面白いですよ。
まとめ
シーバスリーガルミズナラは甘い香りとスパイシーな後味が個性的なウイスキーです。
ストレートでもおいしくいただけますが、ぜひハイボールにして食事と合わせて楽しんでいただきたいボトルですね。
日本限定発売なので海外の方へのお土産にも喜ばれると思います。まずはぜひ一度手に取ってみてください。
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